米国株式市場の現在位置(2020/7/20)

のんべすたー(飲んべえ投資家)です。

先週(7/13)の記事で、NASDAQ100は調整が入るだろうと予想していましたが、先週は想定どおり下落の1週間となりました。

今日も経済指標、ニュース、相場環境を確認して、今週の相場を展望します。

経済指標

7/5-7/11の新規失業保険申請件数は130.0万件で、予想125.0万件を上回りました。

予想よりも悪い数字となりましたが、先週よりは改善しています。

なお、同期間の失業保険継続申請件数は、1,734万件となっています。

失業保険申請が減少しない背景には、米国政府の手厚い失業手当(週600ドル、月2,400ドル。民間の失業保険と併給可)があり、失業している方が収入が多くなる人が多数存在するためです。

米国政府による失業手当の給付は7月末までとなっています。

失業手当が廃止された後、失業保険申請数がどのように推移するか注目です。

米国の前月比の小売売上高は予想5.0%に対し7.5%、コア小売売上高(セール等の影響を受けやすい自動車を除いたもの)は予想5.0%に対し7.3%と、いずれも予想を大きく上回りました。

米国は、GDPに占める消費の割合が先進国の中でも高いのが特徴なので、小売売上高は非常に重要な経済指標ですが、これが予想を大きく上回ってきたことはポジティブです。

前年比の消費者物価指数は予想0.6%に対し0.6%で予想と一致、コア消費者物価指数(変動が激しい食品・エネルギーを除いたもの)は予想1.1%に対し1.2%で予想を上回りました。

インフレを測定する重要な指標であり、FRBの金融政策にも影響します。特に、コア消費者物価指数が重要です。

高すぎる場合は政策金利上昇が懸念されますが、本来2%程度が望ましい水準であることや、低いインフレ率は賃金等にも悪影響を及ぼすため、現在の水準において予想を上回ってきたことはポジティブ要因であると言えます。

消費部門に続いて、生産部門を見てみます。

直近の生産動向を示す鉱工業生産指数(前月比)は、予想4.3%に対し5.4%と、予想を大きく上回りました。

また、フィラデルフィア連銀景況指数は予想20.0に対し結果24.1、ニューヨーク連銀製造業景気指数は10.0に対し結果17.2で、いずれも予想を大きく上回りました。

2つの指標は、製造業の企業の景気の見通しを調査している先行指標で、プラスが好況、マイナスが不況を意味します。

製造業は、足許の生産が堅調で、景気の見通しも前向きに捉えているということが伺えます。

シティ銀行がまとめているエコノミックサプライズインデックス(経済指標がどれほど予想を上回ったかを示す指数)は前回よりも更に大幅なプラスとなっています。

様々な経済指標において、アナリストの予想を大きく上回り続けており、実体経済が一般的な想定よりも遥かに好調であるということを示しています。

ニュース

米国のコロナの新規感染者数は、7/10をピークに下げ止まるか注目されていましたが、再び増加し、7/17に約7.5万人を記録しました。

予想どおり、ニュースでも大きく取り上げられました。

なぜ予想できたかと言うと、株価が高すぎる時には、コロナの感染者数の報道が増加する傾向にあるからです。

株価の状況にも注意しながら見ると良いでしょう。

死亡者数は、若干増加したものの、わずかな上昇に留まりました。

第一波の時と比較すると、死亡率の低い若年層への感染が広がっていることもありますが、レムデシビルという重症患者向けの治療薬が開発されている点が大きいと考えられます。

今後、死亡者が増加しても第一波のピークを大きく超えるようなことは無いと想定されます。

先週はいくつかの銘柄で決算発表がありました。

注目されていたデルタ航空(DAL)は△で、極端に悪い決算ではなかったため、相場にほとんど影響ありませんでした。

金融株では、JPモルガン・チェース(JPM)、ゴールドマンサックス(GS)は◯、
シティ(C)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、モルガン・スタンレー(MS)は一応◯だが貸倒引当金も多く絶好調とは言えない、
ウェルズファーゴ(WFC)は×でした。

ヘルスケア株では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が◯、
ユナイテッドヘルス(UNH)が△でした。

IT株では、ネットフリックス(NFLX)が×でした。

全体としては良い決算でしたが、相場が崩れやすい状況だったので下落しました。

また、週の後半には、コロナ恩恵銘柄の代表格と思われていたネットフリックス(NFLX)が決算をミスしたため、全体の足を引っ張りました。

相場環境

先週はS&P500(青)・ダウ工業平均(赤)が上昇し、NASDAQ100(オレンジ)が下落するという、これまでとは逆の展開となりました。

銘柄別当落率を見ると、好調だったアマゾン(AMZN)・マイクロソフト(MSFT)が大幅に下落した一方で、決算が良かったヘルスケアや、出遅れていた資本財・公共などが上昇しました。

足許の投資家の心理状態は、強気が継続しています。

6ヶ月後の展望に関しては、中立が減少し、強気の見方と弱気の見方がそれぞれ増加しました。

ここからは、CFDで投資しているNASDAQ100に限って話をします。

週足チャートを見ると、3本の移動平均線は全て上向きであり、上昇基調が続いています。

先々週、RSIが70を超えて高値圏に入りましたが、先週で調整されました。

次に日足チャートを見てみます。

先週月曜に大きく崩れてから、調整が続いています。

まとめと今週の予想

新規失業保険申請者数は、予想より悪かったです。7月末の失業手当切れ以降の推移に注目です。

消費や生産に関する主要な指標は、軒並み予想を上回っており、全体的に実体経済は好調です。

先週は、コロナ新規感染者数が最高を記録しました。

また、各社の決算が相次ぎ、全体的に見れば良い決算が続いていたものの、先々週までに相場が崩れやすい環境だったので下落しました。

その証として、決算発表とほぼ関係ないNASDAQ100(特にアマゾン、マイクロソフト)が月曜に大幅下落して回復しませんでした。

コロナ感染者数も、先々週から急増していたにもかかわらず、大きく取り上げられたのは先週に入ってからでした。

このように、相場がどちらに行くか決まっている場合には、決算がどうであっても相場はその方向に動くし、ニュースは相場の行きたい方向に合わせて出てくる傾向があります。

今週の相場ですが、現時点で方向の予測は難しいものの、現在の日足チャートは三角持ち合いとなっており、今後どちらかに大きく動くことを示唆しています。

現在、あらゆる市場関係者が注目しているのが、水曜引け後(日本時間では木曜朝)のマイクロソフト(MSFT)とテスラ(TSLA)の決算です。

この2社の決算次第で、上下どちらにも大きく動く可能性があります。

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